滝沢馬琴?曲亭馬琴?
こんにちは。
人名も変化するという社会の話題です。
外国人の人名については,その国の言語に近い読み方をすべきという考えが一般的になってきました。
したがって,
リンカーン → リンカン
ルーズベルト → ローズベルト
毛沢東 は → 「マオ ツートン」と読ませる
安重根 → アン ジュグン
(漢字文化圏の人物については,「もう たくとう」のような日本語読みと併記)
という表記になってきています。
高校教科書だとほかにもいろいろとあり,ほんの一例だと,
マゼラン → マガリャンイス
人名ではないですが,
となっています。
日本人でも,今までの呼び方が不適切ではないかということで,
呼び方が変化する場合があります。
有名なのが,
「聖徳太子」は( )つきで「厩戸王(うまやとおう)」と表記されているものが多いです。
題名の人物に関しては,
中学教科書だと「滝沢馬琴」,
高校教科書だと「曲亭馬琴」となっているものが多いと思います。
曲亭馬琴というのは,
「くるわでまこと」と読ませることができ,そうした意味のペンネームだからこちらのほうが適切となったのでしょう。
「くるわでまこと」ですが,
くるは→「廓(郭)」の漢字で「遊郭」ことですね。
まことは→「誠」もしくは「真」です。
遊郭でお金で遊ぶ女性を相手に,真の愛をもって,誠をつくす野暮な男
というくらいの意味でしょう。
中学生には,このペンネームを説明するのが不適切?ということで,中学教科書だと滝沢のままなのかもしれません?
他にも,例えば,「北条政子」は,本人はこのように呼ばれていたことはなく,
おそらく「時政の娘」くらいの意味で「政子」となっているだけで,
この名は不適切ではないかという意見もあるようです。
生徒を混乱させないように,
教科書の新しい呼び方に慣れて,それを使用するのがよいのではないかと思います。
また,テストや入試の採点に関しては,どんないい方で書いても「〇」になるだろうと思います。その人物だとわかるわけですし,外国語で発音される外国人の人名をカタカナで正確に表記することは無理だからです。
ただし,
「ミシシッピー川」とか「カルフォルニア」とかは,これは私なら「×」にします。
では。